秋の食材をおつまみにしておしゃれにワインを飲みたいんだけど、どんなワインが合うのか分からないと悩んでいませんか?ワインの種類はたくさんあるので確かに選ぶのに迷いますよね。
そこで今回は、私が料理とワインを合わせる時に考えている事を、秋の食材を例にして考えてみました。
この記事を読むことで、秋の食材にはどんなワインを合わせるのが良いかが分かります。これからのワイン選びの参考にしてみてください。
目次
秋の食材とワインを合わせるポイント
秋の食材とワインを合わせる時のポイントは大きく分けて2つあります。
- 調味料を意識する
- 調理方法を意識する
調味料を意識する
秋の食材は使う調味料によって味や香りが変わります。塩やしょうゆ、ワサビやすりおろした生姜など、調味料に合わせてワインを変えても良いし、またワインに合わせて調味料を変えても良いでしょう。
調理方法を意識する
秋の食材は調理の仕方によっても仕上がりの味や香りが変わってきます。
生で食べる、焼く、煮る、炊くなど、素の食材でワインを考えるのではなく、調理された状態のもので合わせるワインを考えていきましょう。
秋が旬の魚とワインの合わせ方
魚料理=白ワインと決めつけてはいけません。調理方法や調味料の有無で合わせられるワインは変わってきます。
秋の食材:さんまとワイン
さんまと合わせるヒントは刺身か塩焼きかですね。後は醤油を使うかどうかです。
さんまの刺身
フレッシュな辛口白ワインが良いですね。刺身自体がさっぱりしているので、濃厚な白ワインだとワインが勝ってしまいます。
冷涼な気候で造られて、柑橘系の香りがする白ワインがまず最初に浮かびます。
日本の甲州と合わせても面白そうですね。甲州自体は主張が少ないですが、さんまの刺身にそっと寄り添ってくれそうです。
さんまの塩焼き
さんまの塩焼きは、脂が乗った身と焼き目の香ばしさがポイントですね。炭火焼にすると香ばしさはより一層引き立ちます。
すっきり系の辛口白ワインは口の中のさんまの脂をそっと流してくれそうですね。焼き目の香ばしさ合わせるなら樽熟成の白ワインもいけるでしょう。
トロピカルな香りのする白ワインはあまりイメージが湧きませんね。柑橘系の香りの方が相性が良いでしょう。
この辺は好みによりますので、さんまが旬の内に色々試してみると面白いですね。
醤油を使う
さんまの刺身も塩焼きも醤油をつかう人は多いのではないでしょうか。醤油を使うとまた味わいと香りが変わってきますので合わせられるワインも変わります。
醤油と合わせるなら軽めの赤ワインが良いですね。品種だとピノノワールが相性が良いです。
ただ、さんまを赤ワインで流した時に、鼻を抜けるさんまの香りを旨みととるか生臭さととるかは好みによります。
醤油を使ってるのに赤ワインと全く合わなかったと感じても、全然気にする必要はありません。あなたが美味しいと感じるワイン、それが答えです。
秋の食材:うなぎとワイン
うなぎと合わせる場合、蒲焼きの場合は赤ワイン、白焼きの場合は白ワインがいいでしょう。
合わせるヒントは、山椒などの薬味、焼き目の香ばしさですね。
うなぎの蒲焼き
蒲焼のタレが甘辛く濃厚ですので、ある程度重めの赤ワインでも合わせられそうですね。
山椒などのクセのある薬味と一緒に食べる場合はスパイシーな赤ワインがいいですね。品種でいうと、シラー、グルナッシュ、カルメネールなどが浮かびます。
うなぎの白焼き
うなぎのふわっとした肉質と炭で焼いた香ばしさがあるので、樽で熟成した辛口のシャルドネが合いそうですね。
ワサビと一緒に食べる場合は、ワサビの香りに合わせて、清涼感のあるソーヴィニヨンブランも良いと思います。
秋の食材:秋鮭とワイン
秋鮭を塩焼きで食べるなら白ワインか辛口のロゼが良さそうですね。意外かもしれませんが、ロゼワインは幅広い料理と合わせる事ができます。
ワインと料理の合わせ方として、色合いを合わせるという方法があります。鮭とロゼの色は近いので、合わせてみると面白いですよ。
また、ムニエルなどバターでソテーする場合は、バターの香りに合わせて樽で熟成した白ワインがおすすめです。
樽というとシャルドネが有名ですが、色んな品種で樽熟成はされていますので、あなたのお気に入りを探してみると楽しいですよ。
秋が旬の野菜とワインの合わせ方
ここからは秋が旬の野菜との合わせ方について考えていきましょう。
秋の食材:まつたけとワイン
まつたけと言えばあの独特な香りですよね。この香りをヒントにワインを合わせていきましょう。
シンプルに焼く
まつたけには土っぽさとナッツのようなニュアンスがあります。
熟成が進んだ赤ワインには湿った土や落ち葉の様な香りが漂います。まつたけを始めキノコ類は淡白な味ですので、重くない赤ワインの方が良いですね。
熟成が進んだピノノワールなんかはぜひ合わせてみたいですが、ちょっとお高めな赤ワインが多いので、まつたけと一緒に買うとお財布が痛いですねw
熟成が進んだ白ワインにはナッツの香りがしますので、機会があればこちらも合わせてみてください。
土瓶蒸し
土瓶蒸しは出汁とまつたけの香りを存分に楽しむ料理です。個人的にはこの料理を邪魔しないワインを選びたいですね。
候補としては、山梨の甲州です。和食は素材の持っているポテンシャルを最大限に引き出す為に、味付けは控えめな事が多いので、甲州の様なスマートな白ワインは和食との相性は抜群です。
最近では甲州の白ワインでも、香りが華やかなものもありますので、自分の中で相性のよい甲州を探してみるのも面白いでしょう。
秋の食材:さつまいもとワイン
さつまいもと合わせるなら白ワインが良いでしょう。白ワイン全般と合うと思います。
個人的には甘みの強いさつまいもにバターを塗って食べるのが好きなので、樽熟成で濃厚な白ワインと合わせます。
今はさつまいもも色んな種類がありますので、さつまいもの持つ甘みや味わいで白ワインを変えていくといいですね。
秋の食材:かぼちゃとワイン
かぼちゃ自体の主張はそれほど強くはないので、料理の味付けでワインを選ぶと良いでしょう。基本的には白がおすすめです。
かぼちゃの煮つけ
煮つけにする場合、甘い味付けが多いので、果実感のあるワインを選ぶか、甘みをすっきりと流す為に酸味がしっかりしたワインを選ぶか迷うところです。
甘い料理に甘めのワインを合わせると相性は良いのですが、たまにお互いの持つ甘みを打ち消し合ってしまって、思っていたのと違うなとなる事があります。
甘いチョコレートに苦いコーヒーの様に、対になる組み合わせで真価を発揮する事もよくあるのです。
個人的にはナッツの香りがする白ワインで、香りの余韻が長いものを選びたいです。
バルサミコ酢
かぼちゃはイタリアンでよく使われるバルサミコ酢とも相性が良く、和えたりマリネで使われます。
バルサミコ酢を使うと今度は赤ワインとも合わせられます。軽めの赤ワインが良いですね。
冷菜でちょこっとしたおつまみならスパークリングワインもいいでしょう。
秋の食材:なすとワイン
なすは料理の味に染まる食材ですので、調理方法と調味料で合わせるワインを変えていきましょう。
焼きなす
焼きなすは焼いた時の香ばしさと、食べる時にかける鰹節と醤油でワインを探っていきます。
ワインの主張が強いとなすが負けてしまいますので、ニューワールド系のワインではなく、旧世界のワインが良いでしょう。
冷涼な気候でできるすっきり系の白ワインがまず浮かびます。醤油の香りを考えると、軽めの赤ワインもいけそうですね。
秋が旬の果物とワインの合わせ方
ここからは秋が旬の果物とワインの合わせ方について考えていきましょう。
秋の食材:栗とワイン
栗はナッツの様な香ばしさとほのかな甘みが特徴ですね。
基本的に白ワインは合わせられそうです。すっきりドライ系よりは中庸から濃厚系の白ワインがイメージできます。
栗はイタリアのピエモンテ州産が有名ですので、ピエモンテ州の赤ワインと合わせても面白そうです。ピエモンテ州は非常に有名なワイン産地なので有名なワインがたくさんあります。
白なら「ガヴィ」というワイン、赤なら「ネッビオーロ」「バルベーラ」という品種を使った赤ワインを合わせてみましょう。
秋の食材:柿とワイン
柿はそのまま食べるもよし、生ハムと巻いて食べても美味ですね。まず最初に浮かぶのはスパークリングワインです。どんな食べ方でも相性は良いでしょう。
柿をそのまま剥いて食べるなら白ワインが良いですね。軽めから中庸くらいで、デイリーワインでも十分楽しめるでしょう。
生ハムを巻いて食べるなら、白だけでなく軽めの赤ワインもいけそうです。一緒にチーズを巻いて食べるなら重い赤ワインでも合わせられます。色んな食材を合わせてみると面白そうですね。
秋の食材:梨とワイン
梨とワインを合わせるなら、白ワインかスパークリングワインが良いですね。
梨をコンポート(砂糖水やワインで煮込む手法)するなら、甘口の貴腐ワインも合わせられそうです。
貴腐ワインなら、フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・アスーが世界三大貴腐ワインとして有名です。
しかし、すごく高いです。甘口ワインは安くて美味しいものもたくさんありますので、手軽に合わせるならそれで十分でしょう。
秋食材のおつまみとワインの合わせ方まとめ
今回は秋食材のおつまみとワインの合わせ方についてご紹介しました。
ワインと合わせるのに大切なのは、調理法と調味料の二つです。これによって同じ食材でも合わせられるワインは変わってきます。
淡白なものにはさっぱりとしたワイン、濃厚なものには濃厚なワインを合わせていけば、ワイン選びを大きく間違う事はありません。
ここでご紹介したのはあくまで目安です。違うワインの方が美味しく感じれば、あなたにとってそれが答えです。その感覚を大事にしてください。