カベルネソーヴィニヨンとは?今更聞けないワインの基礎知識

ワインの世界に踏み込むと、数多くの品種やスタイルが存在しています。

その中でも、カベルネ・ソーヴィニヨンは世界的に有名で、多くのワイン愛好家に愛される品種です。この記事では、初心者の方にもわかりやすく、カベルネ・ソーヴィニヨンについて詳しく解説します。

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴や生産地、飲み方のポイントなど、豊富な情報をお届けしますので是非最後までご覧ください。

目次

1. カベルネ・ソーヴィニヨンとは?

 

カベルネ・ソーヴィニヨンは、世界中で最も広く栽培されている赤ワイン用のブドウ品種のひとつです。

その起源はフランスのボルドー地方にあり、17世紀頃から栽培されていました。

カベルネ・ソーヴィニヨンは、赤ワイン用の品種カベルネ・フランと白ワイン用の品種ソーヴィニヨン・ブランの交配によって誕生したハイブリッド品種であり、多くの特徴的な要素を持っています。

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴的な香りは、黒いスグリやカシス、スパイスが絶妙に調和したもので、しばしば「緑の香り」とも表現されます。

また、高い渋味とタンニンを持つため、熟成によって複雑な味わいに磨かれることが多いです。

黒いスグリ?スパイス?緑の香り?あまり飲んだ事のない方にとっては正直「?」ですよね?(笑)。でも、安心して下さい。飲んでいくと不思議と段々分かっていくものです。その香りのニュアンスを初めて感じた時、感動したのを今でも覚えています。

2. カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴

カベルネ・ソーヴィニヨンの主な特徴を以下にまとめてみます。

豊かな香り

カベルネ・ソーヴィニヨンの香りは非常に複雑で魅力的です。

主に黒いスグリやカシスの香りが支配的ですが、ブラックベリーブラックチェリーバニラ、タバコなどのニュアンスも感じることができます。この多彩な香りが、ワイン愛好家にとっての魅力のひとつとなっています。

強い渋みとタンニン

カベルネ・ソーヴィニヨンは、強い渋みとタンニンを持っています。若い段階ではタンニンが強く感じられることもありますが、熟成によってタンニンがしだいに調和し、滑らかな口当たりとなることが一般的です。

長期熟成に適した品種

カベルネ・ソーヴィニヨンは、その高い渋味とタンニンが熟成に適しています。適切な熟成を行うことで、ワインは複雑な風味となり、より洗練された味わいを楽しむことができます。熟成によって香りも変化し、さらなる深みが加わります

3. カベルネ・ソーヴィニヨンの生産地

カベルネ・ソーヴィニヨンは世界中で栽培されており、異なる地域や気候条件で栽培されることで、ワインのスタイルにも多様性が生まれています。以下に代表的な生産地を紹介します。

ボルドー地方(フランス)

ボルドー地方は、カベルネ・ソーヴィニヨンの発祥地であり、今でも最も名高い産地の一つです。ボルドーの気候と土壌は、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適しており、特に左岸(メドック地区)の砂利質の土壌が有名です。ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンは、深みのある黒い果実の香りと力強いタンニンが特徴で、優れた熟成ポテンシャルを持ちます。

代表的なワイナリーとしては、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・マルゴーやシャトー・ラトゥールなどがあります。

ナパ・ヴァレー(アメリカ)

アメリカのカリフォルニア州、特にナパ・ヴァレーは、世界でも有数のカベルネ・ソーヴィニヨンの産地として知られています。ナパ・ヴァレーの地中海性気候と土壌は、カベルネ・ソーヴィニヨンの豊かな果実味となめらかなタンニンを生み出す理想的な条件です。

ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンは、リッチなブラックベリーやカシスの香りとともに、バニラやスパイスのニュアンスが見られることがあります。有名なワイナリーとしては、ロバート・モンダヴィ、スタッグス・リープ・ワイナリー、オパス・ワンなどがあります。

マイポ・ヴァレー(チリ)

マイポヴァレーは、チリの首都サンティアゴの南約50キロメートルに位置しており、チリで最も古いワイン産地のひとつとしても知られています。

アンデス山脈の豊かな水源から供給される水と、砂利質の土壌が、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に非常に適しています。

マイポ地域は、地中海性気候と温暖な日中と涼しい夜間の寒暖差が特徴で、これらの条件がカベルネ・ソーヴィニヨンの果実味やタンニンの発達に寄与しています。また、ワイナリーが長年にわたって経験を積んできたことも、高品質なカベルネ・ソーヴィニヨンの生産につながっています。

マイポ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンは、力強くて濃厚な果実味やエレガントなタンニンが特徴で、世界的に高い評価を受けています。マイポ地域のカベルネ・ソーヴィニヨンは、チリワインの代表的なスタイルのひとつとして、多くのワイン愛好家に親しまれています。

 

これら以外にも、オーストラリア南アフリカアルゼンチン、スペインなどでもカベルネ・ソーヴィニヨンの生産が盛んであり、それぞれ独自の個性を持った素晴らしいワインが生まれています。

カベルネ・ソーヴィニヨンの生産地は多岐にわたり、その土地の気候や土壌などがワインの味わいに大きく影響を与えます。ワイン愛好家にとっては、それぞれの生産地の特徴を知ることで、より多彩なカベルネ・ソーヴィニヨンの世界を楽しむことができるでしょう。

4. カベルネ・ソーヴィニヨンの飲み方のポイント

https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AB-%E8%B5%A4%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3-4813260/

カベルネ・ソーヴィニヨンは、その特徴的な渋みとタンニンのため、適切な飲み方を心掛けるとより一層楽しむことができます。

デキャンタージュ(酸素に触れさせる)

カベルネ・ソーヴィニヨンは瓶内で長期熟成することがありますので、デキャンタージュ(酸素に触れさせること)が重要です。デキャンタージュによって、ワインの風味が開かれ、柔らかな口当たりに近づきます。特に古いヴィンテージのカベルネ・ソーヴィニヨンはデキャンタージュを行うことをおすすめします。

じゃあ古くないワインはどうするのか?というと、そのまま飲んだ方が美味しい事が多いですね。デキャンタージュすることで逆に香りが飛んでしまうなんて事もあります。

グラスの選び方

カベルネ・ソーヴィニヨンを楽しむ際には、大きめのワイングラスを使うと良いでしょう。広い口のグラスは、ワインを十分に酸素に触れさせることができ、香りを楽しむことができます。

ワインをグラスに注いだら、まずはグラスの中のワインを軽くクルクルさせてから、グラスに鼻を近づけて香りを楽しみましょう。グラスいっぱいに広がった香りが鼻の中にぶわっと入ってきます。

香りを楽しんだら、次は一口飲んで味わいと鼻から抜けるベリーの香りを楽しみましょう♪

適切な温度で提供する

カベルネ・ソーヴィニヨンは、適切な温度で提供することが重要です。一般的には16〜18度程度がおすすめです。温度が高すぎるとアルコール感が強くなり、低すぎると香りや味わいが閉じてしまいますので注意しましょう。

個人的には少し低めの温度から飲み始めて、温度の上昇とともに現れる香りの変化を楽しむのがおすすめです♪

5.美味しいカベルネ・ソーヴィニヨンを探そう!

ここまで、カベルネ・ソーヴィニヨンについて解説してきましたが、いざ飲もうとするとワインの数が多すぎてどれが良いかわからないよってなっちゃいますよねw

そんなあなたの為に、ここからは私なりのおすすめワインをご紹介していきます。

シャトー・モーカイユ(フランスボルドー)

シャトー・モーカイユは、ボルドーのムーリス地区で著名なワインを造るシャトーの一つです。15世紀から16世紀に遡る歴史と63haの広大な畑を持ち、丸みのあるワインが特徴。著名な評論家ロバート・パーカー氏に高い評価を受け、「メドック格付け第四級に値する」と称されます。醸造にもこだわり、果実のアロマを最大限に引き出す工程や適切なオーク樽での熟成を行い、豊かな果実味と洗練された味わいが魅力です。

ワインの熟したカシスやブラックベリーのアロマ、クローヴなどスパイスのニュアンス、土、皮革の熟成感ある香りが漂います。タンニンはとても滑らかで、ドライイチジクやブラックチェリーといった果実味が余韻に長く残ります。

 

シックス・エイト・ナイン (アメリカ ナパ・ヴァレー)

ナパヴァレーは、カリフォルニア州に位置する世界的に有名なワイン生産地です。

ナパヴァレーの気候は、太平洋からの冷涼な影響と地中海性の要素が混ざり合い、夏は暑く乾燥しており、冬は穏やかで降雨が多いという理想的な条件です。

これにより、葡萄の成熟が促進され、酸味と糖度のバランスが取れた高品質の果実が得られます。
さらに、ナパヴァレーは多様な葡萄品種の栽培に適していますが、特にカベルネ・ソーヴィニヨンが有名です。カベルネ・ソーヴィニヨンは、ナパヴァレーの温暖な日中と冷涼な夜間の寒さによって、豊かなフルーツ味と洗練されたタンニンを持ったワインに仕上がります。

この赤ワインは、ブラックチェリーが熟した濃厚な果実感、鼻から抜けるスモーキーなスパイスがとても魅力的な一本です。

ソフトで優しいタンニンが心地よい舌触りをもたらし、甘さが穏やかに広がって心地よい余韻が楽しめます。

 

モンテス・アルファ (チリ マイポ・ヴァレー)

マイポヴァレーは、太平洋に近い位置にあり、海洋性気候と大陸性気候の影響を受けます。

これにより、涼しい海風が葡萄畑を通り抜けるため、葡萄には豊かな酸味とフレッシュな果実味が宿ります。また、昼夜の寒暖差が大きいため、葡萄の成熟がゆっくりと進み、複雑な風味が形成されるのが特徴です。

マイポヴァレーの土壌は、主に粘土と石灰質が混ざった地層から成り立っています。

これらの土壌は水分を保持しやすく、葡萄の根が深く広がることで、ワインに豊かなミネラルの風味をもたらします。

この恵まれた場所で作られたモンテス・アルファは、グラスに注ぐと深紅の美しいルビー色が広がり、熟したプラム、ブラックベリー、カシスなどの赤系と黒系果実の豊かな香りに、イチジクの甘いアロマが調和しています。さらに、微かなブラックペッパーとフレンチオーク樽からのタバコやバタースコッチのニュアンスが見事に重なり、独特で官能的な香りを演出しています。

 

6.ハイコスパ!カベルネ・ソーヴィニヨンはコレ!

次は、これまで私が飲んだ中で、ハイコスパだと感じるカベルネソーヴィニヨンをご紹介♪

あなたの参考になればうれしいです。

パヌール カベルネ・ソーヴィニヨン グラン・レセルバ

産地はチリの銘醸地の一つセントラルヴァレーです。

このワインは、深みのあるルビーレッドの色調をしていて、ブラックベリーやカシスの凝縮した果実の香りが豊かに広がり、上品ななバニラのフレーバーがバランスよく調和しています。

口に含むと、深くまろやかな味わいが広がります。余韻にはラズベリーのような赤い果実の風味が心地よく感じられます。かなりハイコスパです♪

 

ラ・フォルジュ・エステイト

産地は南フランスの銘醸地ラングドック・ルーションです。

ラングドック・ルーションの土地は地中海性気候が広がり、暖かい日照と涼しい夜風が葡萄の成熟を促進します。これにより、葡萄には豊かな果実味と心地よい酸味が宿り、バランスの取れたワインが生み出されます。

厳選したカベルネ・ソーヴィニヨン種のみを使用し、オーク樽で熟成させたワインです。芳醇な味わい、重厚でしっかりとしたボディが特徴です。

 

5. まとめ

カベルネ・ソーヴィニヨンは、世界中で愛される赤ワインの代表格です。その特徴的な香りや渋味、タンニンは多くのワイン愛好家に魅力を与えています。適切な熟成と飲み方を心掛けることで、より一層深い味わいを楽しむことができるでしょう。

カベルネ・ソーヴィニヨンの素晴らしい世界を探求してみてください。ワインの魅力にはまってしまうこと間違いなしです!

おすすめの記事