
スターク・コンデ カベルネソーヴィニヨン 2017をいただきました。
この赤ワインは南アフリカでも特に有名なワイン産地「ステレンボッシュ」で造られています。
今回は元シェフソムリエの視点からこのワインの美味しさの秘密や相性の良い料理を解説していきます。
これからこのワインを飲もうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
スターク・コンデ カベルネソーヴィニヨン 2017の感想
カベルネソーヴィニヨンという品種はフランスのボルドーやアメリカのナパが美味で有名ですが、正直そのレベルに匹敵する美味しさです。これで2500円はかなりハイコスパだと言えます。
カシスリキュールの様な香りの中に、樽由来のバニラの香りが溶け込んでいます。ほのかに胡椒の様なスパイシーなニュアンスも感じ、余韻だけで幸せな気持ちになります。
凝縮したベリーの甘い味わいだけでなく、豊かな酸も感じられ、骨格がしっかりとしているワインです。タンニンも滑らかで綺麗ですね。
時間と共に香りの変化も楽しめるポテンシャルがとても高い赤ワインです。
スターク・コンデの生産地の特徴

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このワインは、南アフリカのワイン生産地の中で特に有名なステレンボッシュで生産されています。ステレンボッシュからは質の高いワインがよく造られ、このワインもその一つです。
ステレンボッシュは海沿いの地域で、海から吹く冷涼な風のおかげで夏の気温を和らげています。また、春と夏に南東から吹く強風のおかげで腐敗や病害からも守られているなど好条件が揃った珍しい地域です。
スターク・コンデはステレンボッシュの中の「ヨンカースフック」という場所でぶどうが栽培されています。
ヨンカースフックは他のステレンボッシュの地域に比べて降雨量がおよそ2倍と、自然の恵が揃った場所なのです。
スターク・コンデの凄いところ

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このワインの凄いところは、一番最初に造ったワインがいきなり南アフリカのトップカベルネに選ばれトロフィを受賞した事です。
また、NYタイムズの南ア産トップカベルネ10本にも選ばれるなど、世界が認める銘醸地として名を馳せるようになりました。
最も驚くべきことは、このワインの醸造家であるホセ・コンデ氏が、アメリカのアートデザイナーでありながらほぼ独学でワイン造りを学び、最初のワインで受賞をした事ですね。
自然に恵まれた場所で天才が造り出したワイン、それがスターク・コンデなのです。
スターク・コンデの美味しさの秘密

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醸造家のホセ・コンデ氏はぶどうの収穫や選別を全て手作業で行います。元アートデザイナーの繊細な感性がこのワインの美味しさを最大限まで引き出しているのです。
ぶどう畑も細かく幾つものブロックに分けて管理し、微妙に違う気候に適した栽培をしています。
雨が多かったり、暑かったり、気候というのは毎年違いますが、ぶどうをよく観察することで最適な栽培から収穫を実現しているのです。
醸造の過程の作業は最近では機械作業が多いのですが、このワインは常に手作業で行います。この手間暇がこのワインの美味しさの秘密なんですね。
スターク・コンデに合う料理
ここからはスターク・コンデに合う料理を紹介していきます。
このワインに合わせる料理は肉の旨味を感じられる濃厚な料理が良いでしょう。
和牛イチボのタリアータ〜バルサミコがけ〜

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イチボはお尻の方にあるお肉の部位です。サシが入っていて柔らかく非常に美味です。
タリアータはイタリアンでよく使われますが薄めに切ることです。和牛のイチボをグリルして好みでバルサミコを少しかけてみましょう。
和牛の持つさっぱりとした脂とバルサミコの酸味、このワインとの相性は抜群です!
家で気軽に食べる場合は、赤身肉をステーキにして合わせても良いと思いますよ!
牛頰肉の赤ワイン煮込み

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ワインが濃厚な味わいなので、赤ワイン煮込みなど濃厚な料理と相性は良いです。
家で作るなら牛スネ肉でも良いですね!もっと気軽にビーフシチューと合わせても良いでしょう!
ジビエ料理

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ジビエの持つ野生の味や香りと相性がとても良いです。家では中々造れませんが、一度は合わせてみたい料理ですね。
スターク・コンデ カベルネソーヴィニヨン 2017まとめ
南アフリカの有名な銘醸地ステレンボッシュで生産されるコストパフォーマンスがとても高い赤ワインでした。
スターク・コンデは恵まれた自然環境によって育まれ、元アーティストの繊細な感性によって造られています。
ぶどうの選別や収穫を手作業で丁寧に行うことで、ぶどうのちょっとした変化に気づき品質の高さを保ったワインが造られています。

カシスリキュールの様な香りの中に、樽由来のバニラの香りと
ほのかに胡椒のスパイシーなニュアンスが感じられます。
凝縮したベリーの甘い味わいと、豊かな酸が感じられ、骨格がしっかりとしているワインです。